検診の検体検査のひとつに便潜血検査があります。検査方法は便をスティックで採取して提出するだけの非侵襲的な検査です。便潜血とは文字通り『便の中に血が混じっている状態』の事で肉眼的に見えないレベルの血液でも血液が混じっていれば陽性となります。またこの検査は人間の血液のみに反応しますので、血の滴るような牛ステーキを食べても陽性にはなりません。
ではどのような時、便潜血は陽性となるのでしょうか?
消化器は食べ物が口から入って肛門から出るまでの長旅をする器官です。その道中に血液が出血する要因があると出血した血液は食べ物と一緒にその場所から移動して便として肛門を出ていきます。
出血する要因は様々です。出血を伴う潰瘍や胃がん、十二指腸がん、大腸がんなどが大きな要因となり、精査が必要となります。 しかし某TV番組で精査の為の受診をしない理由をアンケート調査したところ、
1位「痔の出血で便潜血が陽性になったのでは?と解釈した」
2位「病院に行く時間がない」
3位「がんが見つかるのが怖い」
・・・身に覚えはないでしょうか?今は大腸カメラを始め様々な検査等で出血の原因を突き止めて早期治療も可能となっています。せっかく検査をして体から『SOS』の信号をキャッチしたのですから、次の行動『受診』につなげましょう!